AI知能を独学で学ぶ
プログラミングやシステム開発のスキルがない方がAI知能を独学で学ぶケースが増えています。
AI知能なんて独学で勉強できるレベルではないと思う方もいますが、比較的簡単にAI知能を作れるディープラーニングの普及によって、AI知能を独学で身に付ける難易度は大幅に下がりました。
また、実務レベルの技術を習得してAIシステムを販売することは困難でも、AI知能の勉強をすることでビジネスの創造や課題解決につながるメリットがあります。
AIの仕組みや概念を知ることは間接的なメリットがたくさんあるので、経営者や管理者、将来起業を目指している方なら勉強しておいて損はないです。
ディープラーニングとは
ディープラーニング(Deep learning)とは、人間の脳が瞬時に判断するような仕組みで、機械がデータを元に学習して判断する深層学習機能です。
たとえば、女性の写真を読み取って美人だと判断するシステムを作るのは、従来のシステム開発では非常に難しいことでした。
また、女性の美人度を判別するのは人それぞれ好みが違う問題もあります。
ディープラーニングを活用した場合、自分自身が女性の写真に対して美人度を10段階で入力する作業を繰り返すと、AI知能が美人度の高い写真の特徴を学習していき、データが増えると自分の好みに応じた美人度を高精度で判別できるようになります。
AさんとBさんがそれぞれ美人度を入力していけば、ベースが同じシステムでも異なる判別機能が出来上がる仕組みです。
これを応用すれば、企業のデータに応じて問題点や解決策、最適な判断をできるAI知能を簡単に作ることができます。
ディープラーニングを活用できるソフトやツールを活用すれば、プログラミング言語のスキルが低くても最低限の勉強とベースになるルール作り、活用するデータ収集でAI知能の作成が可能です。
ビジネスの答えが見つかる
実用性の高いAI知能を作るには、プログラミング言語やコーティングの技術よりも、根本的なルールを作る発想力・分析力が重要です。
AI知能に何を学習させて、どのような答えを求めるかを追及することで、必然的にビジネスの創造、課題解決が見えてきます。
AI知能を独学で作る際のポイントと、独学で学ぶことで得られる相乗効果をご覧ください。
根本的な目的の整理
AI知能で何をしたいのか根本的な目的を整理することで、ビジネスにとって重要なポイントが見えてきます。
たとえば事務員の負担を軽減したい場合、最初から全ての業務をAI知に任せることは困難で、優先順位を付けてAIに介入させる領域を絞り込まないといけません。
・営業スタッフから送られてくる資料から各種データを入力
・会議や接客で提示する資料作成
既存の資料やデータで間違いがないかの確認など、事務員が行う業務の中で、何の負担が大きいのか整理しましょう。
こうした根本的な目的の整理をすることで、現在の業務で抱えている問題点が明確になります。
必要なデータの選定
目的が決まったら、その問題を改善するAI知能に必要なデータの種類を決めます。
顧客の分析など営業ツールを作りたいのであれば顧客情報や商談情報が必要になり、資料の不備チェックが必要であれば入力ミスを起こした履歴等が必要です。
必要に応じて、既存のデータを活用するだけではなくAI知能を作るために新しいデータを用意しないといけません。
この項目でも、課題解決に向けたデータの選定で、これまで見えなかった問題点が見えてくることがあります。
データ収集と前処理
AIに学習させるデータをどうやって集め、どの段階で読み込ませるかがAI知能の開発で非常に重要です。
データ収集の過程で問題点が見えてくることがあるほか、AIに読み込ませる前のデータ収集時点において、顧客の傾向が分かってビジネスのヒントを得られる場合があります。
業務効率化のつもりで作ったAI開発で、顧客満足度や商談成約率を高めるアイデアを見つけられるケースが多数ありますよ!
ゴール(答え)の選定
AI知能を作成する際は、正しい処理・判断をしたのか判別する基準が必要です。
数字に表れない業務内容でも何かしらの基準を作る必要があり、AI知能が作業するゴール・答えの選別を間違えると業務負担が増えてしまう。もしくはサービス品質が低下する恐れがあります。
業務効率とサービス品質、AI知能を開発する手間の3点で折り合いを付けることが大切で、AI知能が行う判断基準の選定がもっとも重要
と言っても過言ではありません。
このように、AI知能の独学はプログラミングやコーティングのスキルよりも、発想と問題点の抽出が重要で、独自のAIを作っていく過程の中でビジネスに役立つ様々な発見があります。